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臨床工学技士blog

臨床工学技士である管理者が、知識の整理も兼ねてですが、主に臨床工学に関する情報をアップしていきたいと思っています。

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AMS過作動とFFRW


①AMS Entry Epispde
DSC00378[1]_convert_20121118110413
②AMS Entry Epispde
DSC00379[1]_convert_20121118110506
両者ともAMS Entry時に記録された同患者のEGM(上段がA Bipolar 下段がV Bipolar)ですが、さて何か違いはあるでしょうか?

A-BipolarのEGMに注目して下さい。
①のA-EGMをよく見ると、sharpな心房電位の後ろにdullな電位(FFRW)がありますね?
最初の数beatはPVABもしくは心房感度設定によってFFRWをなんとかかわしていますが、AMS detecionの3beat前からこのFFRWのover sensingが認められAMSが過作動しています。FFRWを精査してPVABもしくは心房感度設定を再考する必要があります。FFRWは“電位”や“タイミング”の差はあれ、全ての患者に認めらるものですのでPVABや心房感度調整でしっかりmaskしないといけないですね。

②のEGMはどうでしょうか?
A-EGMをよく見ると、①同様にsharpな心房電位の後ろにdullな電位(FFRW)がありますね。
はたしてそれだけでしょうか...?
よくよく見ると、FFRWの後半成分にsharpな心房電位が混在しているのがお分かり頂けるかと思います。
これはFFRW over sensingによるAMSの過作動ではなくATによるAMSの適正作動だと判断出来ます。

これはSJM社のPacemakerなのですが、植込みdevice業務に携わる我々臨床工学技士はAMS作動のアルゴリズムを知っておく必要がありますので少し詳しく説明します。

AT/AFになればAMSが作動する...なんていうのは誰でも知っている事であって、“どういうアルゴリズムでAMSが作動するのか”を知った上でfollow upを行う必要性があると私は思います(あくはで個人的な意見ですのであしからず...)

同じように閾値を測定して、波高値を測定して...なんていうのはある程度数をこなせば別に誰でも出来る事であって、我々臨床工学技士がfollow-upに関わっている意味合いは例えば上記に記した問題(FFRW over sensingによるAMSの過作動)が生じた場合に、何が起きていて、原因は何で、じゃあ設定をどう変更したら対応できるのか?を考える事にあると私は思います。

同じようにPacemaker トラブル心電図の解析時に正常動作なのか異常動作なのか?正常・異常と判断した根拠は何か?もし異常動作であった場合、何か解決方法はあるのか?...といった事を考える事に我々がこの業務に関わっている存在意義があると思っています。

そう考えた場合に、やはりある程度詳しいアルゴリズムを知っていなければ正常なのか異常なのかさえも判断できません。

SJM社のAMS作動のアルゴリズムですが、FARI(Filtered Atrial Rate Interval)=ファリと呼ばれる心房移動平均Rate intervalをbeat by beatで計算しています。

FARIがATDR(心房頻拍検出Rate)を超えるとAMSが作動するという仕組みです。

要はP-P intervalをbeat by beatで常時監視しており1beat前のFARI(それまでのP-P intervalの移動平均)と現在のP-P intervalを比較して

FARI値>現在のP-P interval⇒新FARI=FARI-39msec
FARI値<現在のP-P interval⇒新FARI=FARI+23msec


という計算をしており、ATDR=170bpmであった場合は新FARI<352msecとなった場合にAMSが作動するという仕組みです。FARIの増減を見てみると-39msecと+23msec...つまりAMSはAT/AFになった場合にある程度早い段階で作動する、AT/AFがterminationしても少しはDDIで作動する、すぐにはDDDに戻らない、おちていくのには時間がかかると言えますね。と同時にAT/AFになってもすぐにAMSは作動する訳ではない、多少様子を見ているとも言えます。でないとPACに過剰反応してころころmodeが切り替わってしまいますしね。

AT/AFがterminationしてDDI→DDDに移行する条件はFARIがMTRもしくはMSRよりも遅く(intervalで言えば長く)なった場合です。

FARIを用いる事でPACに対して過剰に反応することなく、しかもPafに対して速やかに非同期modeへの移行が可能となります。また、波高の低いf波に対し、数発のunder senseが起きても非同期modeを継続するのです。


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  1. 2012/11/18(日) 11:07:35|
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