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臨床工学技士blog

臨床工学技士である管理者が、知識の整理も兼ねてですが、主に臨床工学に関する情報をアップしていきたいと思っています。

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PMT


PMT(Pecemaker Mediate Tachycardia)の原因として以下が挙げられます


①心室性期外収縮(premature ventricular contraction)
②PVARP(Post Ventricular Atrial Refractory Period)内及びPVARP外の心房性期外収縮(premature atrial contraction )
③Atrial Pacing failure
④Atrial Sencing failureも考えられるでしょうか


上記に記した中で比較的多いものは“PVC”と“Atrial Pacing failure”です

Atrial Pacing failure(心房興奮なし)⇒設定AV-delay経過後にVP(Ventricular Pacing)⇒心房興奮が認められていない為、心房は不応期ではない⇒VPからの逆行性伝導で心房興奮が生じる(心房興奮が起きていないので逆行性伝導が心房に上がりやすい為)⇒設定AV-delay経過後にVP(MTR=Maximum Tracking Rateによる制限はうける)⇒逆行性に心房興奮⇒PMTといった具合でしょうか

PMTが起きる条件の1つにVA伝導(+)が有るのですが、VA逆行性伝導で心房興奮が認められるか否かは“心房が不応期を脱しているか否か”がPointとなります。
要は心房興奮後のAV-Delayを比較的長く設定している様な場合、心房は不応期を脱してしまい、VA逆行性伝導が有る場合は逆行性に心房興奮が認められる可能性が高いという事です。

VA伝導(+)の場合は不必要に長いAV-Delayを設定していると、それに引き続くVPによってもたらされた逆行性伝導が心房の不応期を脱してしまい心房興奮が起きてしまう可能性が高くなります。

PACもVP後のPVARP内のPACで心房興奮⇒それに続くPVARP外APは心房興奮を生じない(PACによって興奮した心房が不応期を脱していない為)⇒APから設定AD-Delay経過後のVPが入りVA逆行性伝導が伝わる頃には心房は不応期を脱しているのでVA逆行性伝導によって心房興奮が生じる⇒まわってPMT

VP後のPVARP外PACで心房興奮⇒設定MTRに見合った延長したAD-delay経過後にVP⇒PACによって興奮した心房が不応期を脱している(MTRによる制限でAV-DelayがWenckebach様に長くなる為)のでVA逆行性伝導が心房興奮を起こす⇒まわってPMTといった具合でしょうか

曖昧な解説で申し訳ないのですが...本題はここからです

実はもう一つPMTを起こす原因があります


VA逆行性伝導が認められ、且つSJM社の“心室自己心拍優先機能(Ventricular Intrinsic Preference)で比較的長いVIP Extentionを設定”している場合です


VIP Extentionとは、自己伝導をSearchする為に、device本体が“Senced AV Delay interval”を延長する時間を定めるParamaterです。maxで200msecの設定が可能です。

以下に実際にVIPを契機にPMTが起きた症例を提示します



まず上段の“VIP-maker”でVIPが作動し、Senced AV-Delay intervalが145msec⇒293msecに延長しています(VIP Extention=150msec)がR波のセンシングがめられなかった為、VPが入っています。

この方は、もともとVA逆行性伝導があるの事は確認済みなのですが、VIPによって延長したSenced AV-Delay intervalにより、ASによって興奮した心房が不応期を脱してしまい逆行性に心房興奮を起こしています。それがまわってPMTが起きています。

deviceのPMTの検出ですが、PMT detection Rateの設定値より早く、ほぼ同じ長さのVP-AS-intervalを8回連続して検出するとdeviceは“PMTが起きているかも??”と疑いにかかって以下の動作を行います。要は速くて安定したVP-AS-intervalを検出するとPMTを疑ってきます。

今回はAS-VP interval<100msecだったのでSenced AV-Delay intervalを50msecだけ延長します。
下段の“PMT Trigger”手前の一拍だけASからVPが入るまでのSenced AV-Delay intervalを215msec⇒266msecに50msecだけ延長させています。

PMTの場合は“Senced AV-Delay intervalを変えてもVP-AS intervalは不変”なのでPMTだと判断して停止にかかります。
具体的に言いますと、延長させたSenced AV-Delay interval直後のVP-AS intervalが前の8回のVP-AS intervalとの差が16msec以内であった為、deviceはPMTが存在していると判断してPMT Responseを開始します。

deviceはVPを一時停止し、検出された逆行性P-waveの330msec後にAPを出力してから通常の動作を行っています。要はPVARPを一拍のばして逆行性伝導のASに同期させてVPをうつのをやめます。
それに引き続くAPによって心房興奮を起こしてVPによる逆伝が心房の不応期内へと収まりPMTが停止するといったものです。

VA逆行性伝導が認められる患者に対してVIPを設定する場合、自己R-waveの出現を期待して不用意にVIP Extentionを長く設定してしまうとPMTを起こす可能性があるので要注意です。
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  1. 2012/07/01(日) 16:25:30|
  2. 植込みデバイス関連
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