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臨床工学技士blog

臨床工学技士である管理者が、知識の整理も兼ねてですが、主に臨床工学に関する情報をアップしていきたいと思っています。

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加温加湿器



人工呼吸療法中は“加湿”が必要です

当院では通常の人工呼吸管理においては加湿性能、感染面、コスト等々を考慮して人工鼻回路を第一選択として用いておりますが、各々の患者さんに対し必要に応じて加温加湿器に切り替えております

F&P社の加温加湿器MR-850とEVAQUAの組み合わせで用いており、いわゆる自動給水式チャンバーを使用しております

現在、臨床現場で使用されている代表的な加温加湿器はF&P社のMR-410、MR-730、MR-850等があります

では気管挿管下での人工呼吸管理中、加温加湿器であればどれを用いてもいいのか?...どうでしょうか?

答えはNoです、用いる事が望ましいとされているのはMR-730、MR-850です

MR-410は他の2つと大きく異なる為、現在では“気管挿管下での人工呼吸には用いない事が望ましい”とはっきりと明記されております

何が違うのか?MR-410は“吸気側の温度調整が出来ない”...という点が他の2つと大きく異なります

人工呼吸器に使用する加温加湿器は、必ず温度コントロールが出来なければいけません

また、自動給水ではない、いわゆる手動でチャンバに蒸留水を補給する場合どこまで蒸留水を入れてますか?

チャンバに矢印で太い黒線が引いてあるので“ここの線まで入れるんだ”と思っておられる方も多いかもしれませんが、実はそうではありません

あの線の持つ意味合いは“これ以上入れないで欲しい”というものなのです

多すぎると換気に影響があるかもしれないので入れすぎは困りますが、少ない分には何の問題もありません(空焚きは困りますが...)

というかチャンバ内の蒸留水の量は少なく深さは浅い方が望ましい、それはなぜか?

量が少ない方が、より短時間で蒸留水を温める事が可能であるということがまず一点、もう一点は深さが浅い方が全体がより均一に温まる...というのがその理由です

自動給水式のチャンバでもよくよく観察してみると入っている蒸留水の量って意外と浅くて少ないもので、その理由は上記に記した通りです

どれ位少ないかは上記写真をご覧になって頂ければ一目瞭然かと思います

水位は黒い矢印ラインよりはるかに下ですよね

以上、ちょっとしたマメ知識でした

また、人工呼吸器のトラブル報告で非常に多いのが“加温加湿器、呼吸回路関連”とされています

加温加湿器では“電源の入れ忘れ”であるとか“蒸留水の補給忘れ”“チャンバが割れていた”“温度プローブがしっかりはまっていなかった”等々...

チェックする際には“人工呼吸器と加温加湿器は一体ではなく別々の機器だ”という認識を持ってチェックする事が重要だと思います

人工呼吸器チェックリストは各々の施設で持っているかと思いますが、慌てていたり急いでいたりすると設定であるとか数値、Graphicsに注目しがちで、加温加湿器は正常に動作しているものだと“思い込んで”素通りしてしまう事が多い...故にトラブルも多いものと思われます

“加温加湿器関連のトラブルは非常に多い”という認識をしっかり持ち、具体的に“どのようなトラブルが起きる可能性があるのか自分自身の中に知識としていくつか持っておく”そしてそれに注意し日々の人工呼吸療法業務にあたって頂きたいと思っております




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  1. 2012/01/16(月) 20:18:49|
  2. 人工呼吸療法
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

お疲れさまです。
MR-410をいまだに使用している施設があるようですが、HME(F)より加湿能力も落ちるし、MR-410を使用するくらいならHMEFですね。
当院ICUではHMEF、病棟ではMR-850を使用しています。
もちろんICUでもケースバイケースですよ。
HMEFを使用すると回路セットなど手間が半分以下や術後使用などではコストが安く使い分けが大切ですね。

今日1/31にF&Pのネーザルハイフローの説明を聞きました。とても興味深く、巷では話題となっています。この商品もMR-850が大きく関係してますね。
  1. 2012/01/31(火) 17:16:27 |
  2. URL |
  3. やっこ #BxQFZbuQ
  4. [ 編集 ]

お疲れ様です

おっしゃる通りでMR-410であればダイアルを9に合わせたところで加湿性能は人工鼻以下ですしね

マニュアルで“加温加湿器(MR-410)使用時はダイアルを5に合わせる事”とうたっている施設もあるそうですが、どうなのかなと思ってしまいます...

もちろん患者環境を優先するのであれば人工鼻ではなく吸気側の温度調整が可能な加温加湿器を使用すべきなのは明白なのですが、回路が複雑になったりトラブルが起きる可能性が高くなりますので人工鼻でいける患者さん(術後短期間の装着であるとか...)であれば人工鼻でいきましょうよ...というのが私の個人的な意見です

ケースバイケースですね



  1. 2012/02/01(水) 19:14:50 |
  2. URL |
  3. Generalist CE #-
  4. [ 編集 ]

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